寒い季節になると、いつもこの日のことを思い出す、山ボーイです。
ある晩秋のキャンプにて
その日もファミリーキャンプでした。
ようやくキャンプ道具の使い方にも慣れ、設営撤収がテキパキと出来るようになってきた頃です。
家族で焚き火を囲み、炭火でバーベキューをして、山ボーイはお酒を飲みます。
いつもの楽しいひと時でした。
暗くなり、気温が下がってきました
焚き火の前に椅子を出してくつろいでいた山ボーイ&山ガール。
そろそろ冷えてきました。
スクリーンタープ内に移動することにしました。
山ボーイ「スクリーンタープの中は寒いね」
寒さ対策で電源が使えるサイトにしておいたものの、暖房器具は小さなセラミックファンヒーターしかありません。
点けてみましたが、風が出るもののちっとも温まりません。
そうだ、炭火を持ち込めばいいのだ
そこで、山ボーイは閃いてしまったのです。
熾火になった炭だから、炎が出ない。
つまり、テントに燃え移る心配もない。
これを持ち込んで暖をとればいいじゃないか。
昔の家には豆炭ストーブがあったという。
同じことをスクリーンタープでするだけだよ。
倒さないよう注意しながら焚き火台をスクリーンタープ内に持ち込みます。
おお、一気に暖かくなった!これはいい!
これぞアウトドアの醍醐味だ!明るくなるし一石二鳥ではないか!
そして山ボーイはまたお酒を飲み始めたのでした。
山ガール&山キッズはすでにテントで寝ています。
あれ?なんかクラクラする。。。
しばらくして、頭痛と吐き気があることに気づきました。
あれ、飲みすぎたかな??
スクリーンタープの中もなんだか臭いような気がします。
・・・その時、山ボーイは気づいたのです。
これ、練炭自殺と同じやん!
急いでスクリーンタープを全開にし、空気を入れ替えます。焚き火台もすみやかに外に運び出します。
冷たくも新鮮な空気を吸うと少しずつ気分が戻ってくるような気がしました。
一酸化炭素中毒には注意しましょう!
CO中毒、いわゆる一酸化炭素中毒は気づかぬうちに死に至ることがあります。
急性症状1時間の暴露では、500ppmで症状が現れはじめ、1000ppmでは顕著な症状、1500ppmで死に至るとされている。一酸化炭素中毒を自覚するのは難しく、危険を察知できずに死に至る場合が多い[4]。軽症では、頭痛・耳鳴・めまい・嘔気などが出現するが、風邪の症状に似ているため一酸化炭素への対処が遅れる。すると、意識はあるが徐々に体の自由が利かなくなり、一酸化炭素中毒を疑う頃には(また、高い濃度の一酸化炭素を吸った場合には)、自覚症状を覚えることなく急速に昏睡に陥る。この場合、高濃度の一酸化炭素をそのまま吸い続ける悪循環に陥り、やがて呼吸や心機能が抑制されて7割が死に至り、また、生存しても失外套症候群または無動性無言(Akinetic mutism)と呼ばれた高度脳器質障害[5]や聴覚障害[6]が残る。
山ボーイはおそらく500ppm「軽症」の時点で気づいたので事なきを得ましたが、もしお酒を飲みすぎてそのままうたた寝していたら?急性症状で急速に昏睡に陥っていたら??
楽しいキャンプが、一転して大惨事になる危険性も十分にあります。
この自殺未遂?事件をきっかけに、キャンプでの暖房器具を買い揃えるようになりました。
ホットカーペットや電気毛布があればクリーンかつ暖かく寝ることができます。スクリーンタープ内で暖をとる場合は、カセットガスストーブやトヨトミのレインボーストーブを使っています。もちろん、一酸化炭素中毒チェッカーもぶら下げています。
みなさんも暖房器具を買い揃えて冬キャンプを安全に楽しみましょう!